Not to doリスト
やや特殊な位置づけとなるのが〈Not to doリスト〉です。Todoリストが「すべきこと」を集めるのに対して、このリストは「やらないこと」を集めます。 ■運用
「これはすべきではない」と思ったものを、リストに書き込みます。たとえば、「午前中はSNSを見ない」や「ゲームは三十分まで」といった内容です。そのリストを朝一番などに見返し、自分が決めた行動方針を思い出します。これが基本的な運用方法です。
タスクリストであれば、実行したものにチェックマークをつけることで進捗管理が可能ですが、「やらないこと」は、定義的に実行できませんので、同じような対応はできません。一日の終わりに「これは達成できた」「できなかった」と評価できるだけです。この運用の違いには注意してください。 また、継続的に使用するものなので、おりをみてリストに入っている項目を再検討してみることも必要でしょう。そのまま「やらないこと」を続けてもよいか、あるいは他に追加する項目はないか、といったことを検討することで、適切なNo to doリストが維持できます。
■効用
Not to doリストは、実行をサポートするツールではありません。自分が無駄だと感じる行為を減らしたり、不必要に思える脱線を抑制するためのツールです。直接何かを生産するわけではないので、軽く見られがちですが、これもタスク管理における大切な要素であることは間違いありません。
スポーツでいえば攻めと守り、車でいえばアクセルとブレーキのように、前に進むのと同じくらい、前に進まない力も必要です。
■応用
このリストは、タスクの実行時には参照する必要性がないので、作ったとしても忘れてしまう危険性があります。そこで、何かしらの〈リマインダー〉と組み合わせておくのがよいでしょう。メールやスマートフォンの通知でこのリストが表示されると、否が応でも中身を再確認することになります。